正直言うと、これほどまでに素晴らしいとは想像していなかった。Kindleは読書を変えた。iPodは音楽を何千曲と持ち歩けるようになったことで、音楽の楽しみ方を変えてしまったが、本を何十冊と持ち歩けることも同様だった。
具体的に読書の何が変わったか。まとめてみる。
1.読書に飽きなくなる。
読書していて、同じ本をずっと読んでいると突然飽きる時があるが、その飽きがなくなった。小説、ビジネス書、漫画などを横断して読めることは、予想していたよりもかなり大きなメリットだった。
2.関連図書を一緒に読めるので理解が深まる。
読みにくい本であっても、原典と解説書を同時に持ち運ぶことでかなり難易度を下げることができる。また、作者がどのような解釈を行っているかを確かめながら読むことができる。
例えば、ローマ人の物語と、ガリア戦記などを同時に読み進める、あるいは「論語」と、その解説書の「論語物語」を同時に読み進めるなどだ。
3.簡単に辞書が引けるので語彙が増える。
Kindleは、スクリーン上でわからない言葉を長押しすると辞書を勝手に引いてくれる。
沖積世、隔靴掻痒、韜晦、狷介、巫山戯るなど、知らない言葉、聞いたことはあるが意味をきちんと理解していない言葉が「単語帳」に記録されていく。これをあとから見るのが意外にも楽しい。
わからない言葉が連続するとうんざりしてくるが、紙の本ではいちいち辞書を引かなくてないけなかった。そのストレスが無くなったのは非常に大きなメリットだ。
4.すぐに原典をあたって調べ物ができる
ブログを書く人や読む人が他者の本を紹介していたり、引用をしていたり、参考図書を挙げていたりするとき、手元で買って原典を当たれる。
話の信憑性を担保するために出典を当たることは必ず必要であると考える人にとっては、かなりのメリットといえる。
5.積読していた本が、少なくなった。
人に言われてとりあえず買った本が、家に積み上がる「積読(つんどく)」の数がとても多かったが、Kindleでは、「積読」本がいつでも手元にあるので、なんの気なしに開いてみたらハマった、といったことが頻繁にある。
自分の本棚をまるごと持ち歩けるのは、素晴らしいことである。
6.ムダな読書が減る
電子書籍はいつでも再開できるし、手元にあるので思い出した時に読めばいい、と思うと、途中で読むのをやめることに躊躇しなくなり、ムダな読書がかなり減った。
7.省スペース
家に大量に積み上がっていた本が、相当整理できた。本は重たい上、どうしても場所をとるので、狭い家では本に生活スペースを奪われてしまう。ホコリもたまるので、掃除も大変である。
電子書籍はそういった悩みとは無縁だった。
8.気になった箇所をハイライトし、あとから簡単に「検索」できる。
Kindleには「ハイライト」という機能があり、本に蛍光ペンで線を引くように、電子書籍に線を引くことができる。紙の本より圧倒的に優れているのは、それが「検索可能」であるという点だ。
紙の本にはいくら線を引いても、付箋を貼っても、あとからどこに何が書いてあったかを探すのはかなり面倒である。Kindleであれば、検索をかけるだけで目的のフレーズや、気になったフレーズを探し出すことができる。
なお、「ポピュラー・ハイライト」といって、他の多くの人が線を引いた場所について、◯人がハイライト、という形で文章に自動的に線が引かれる機能があるが、これも素晴らしい。
とくにKindleは読書習慣を付けたい人にお勧めである。
ちなみにスマホのアプリでもKindleが出ており、無料で使うことができるが、下に挙げたペーパーホワイトは軽いし、大きさも手頃で電池をほとんど食わないのでスマホの電池節約にもなっておすすめだ。
【安達が東京都主催のイベントに登壇します】 ティネクト代表・安達裕哉が、“成長企業がなぜ投資を避けないのか”をテーマに東京都中小企業サイバーセキュリティ啓発事業のイベントに登壇します。借金=仕入れという視点、そしてセキュリティやDXを“利益を生む投資”とする考え方が学べます。
(2025/6/2更新)
こんな方におすすめ
・無借金経営を続けているが、事業成長が鈍化している
・DXやサイバーセキュリティに本腰を入れたい経営者
・「投資」が経営にどう役立つかを体系的に学びたい
<2025年7月14日実施予定>
投資と会社の成長を考えよう|成長企業が“投資”を避けない理由とは
借金はコストではなく、未来への仕入れ——
「直接利益を生まない」とされがちな分野にも、真の成長要素が潜んでいます。
【セミナー内容】
1. 投資しなければ成長できない
・借金(金利)は無意味なコストではなく、仕入れである
2. 無借金経営は安全ではなく危険 機会損失と同義
・商売の基本は、「見返りのある経営資源に投資」すること
・1%の金利でお金を仕入れ、5%の利益を上げるのが成長戦略の基本
・金利を無意味なコストと考えるのは「直接利益を生まない」と誤解されているため
・同様の理由で、DXやサイバーセキュリティは後回しにされる
3. サイバーセキュリティは「利益を生む投資」である
・直接利益を生まないと誤解されがちだが、売上に貢献する要素は多数(例:広告、ブランディング)
・大企業・行政との取引には「セキュリティ対策」が必須
・リスク管理の観点からも、「保険」よりも遥かにコストパフォーマンスが良い
・経営者のマインドセットとして、投資=成長のための手段
・サイバーセキュリティ対策は攻守ともに利益を生む手段と考えよう
【登壇者紹介】
安達 裕哉(あだち・ゆうや)
ティネクト株式会社 代表取締役/ワークワンダース株式会社 代表取締役CEO
Deloitteにてコンサルティング業務に従事後、監査法人トーマツの中小企業向けコンサル部門立ち上げに参画。大阪・東京支社長を経て、2013年にティネクト株式会社を設立。
ビジネスメディア「Books&Apps」運営。2023年には生成AIコンサルティングの「ワークワンダース株式会社」も設立。
著書『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)は累計82万部突破。2023年・2024年と2年連続で“日本一売れたビジネス書”に(トーハン/日販調べ)。
日時:
2025/7/14(月) 16:30-18:00
参加費:無料
Zoomビデオ会議(ログイン不要)を介してストリーミング配信となります。
お申込み・詳細
お申し込みはこちら東京都令和7年度中小企業サイバーセキュリティ啓発事業「経営者向け特別セミナー兼事業説明会フォーム」よりお申込みください
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・農家の支援を始めました。農業にご興味あればぜひ!⇒【第一回】日本の農業の実態を知るため、高知県の農家の支援を始めます。